施設にいた時の有名人、その2

 今日紹介するのは一昨年ぐらいに特別支援学校を卒業した佐々木君。

同じ学校を卒業した子もいるのだが、先にこちらを紹介したい。前回紹介した

「ばったん!ばったん!バツイチ佐々木、ばったん!」とは違う。この佐々木君

素直なんだけど、如何せん障害が重い。重度の知的障害で障碍者手帳はA2なのだ。

知的障害の障碍者手帳は重いほうから軽いほうへ A1 A2 B1 B2となって一番

重いA1の一歩手前になっている。一口で言えば重度。あの施設は銀行取引の

関係で給料は今どき珍しい現金手渡しだった。給料をもらうとその日は深夜まで

どこかをほって付き歩き、家に帰ったときはほとんど給料袋は空っぽだったと

いう。少なくとも銀行口座振り込みにしてくれれば、口座を親が管理してこんな

ことにならずに済むとおもうのだが。

 彼の能力だが障害が重いので言葉もおかしい。言葉遣いが妙なのだ。正確な

国文法に沿った日本語が話せない。当然資格も取れない。指示理解力も低い。

 さらに困ったことがある。彼は無類のiPhoneマニアであること。毎年秋の

新型iPhone発表とともに、毎年iPhoneを買い替える。でも彼の知的能力だと

iPhoneを使いこなすことは極めて難しい。「iPhoneもって幸せ」というところ

か。問題なのは毎回の給料、どこで遊ぶのかわからないのに使い果たして、

iPhoneの購入資金がどこから出るのかという問題だ。どうやら母親に暴力を

働き資金を出させているらしい。まぁ男の子ならあることか。きっと前年に

買ったiPhoneを下取りに出して母親を脅して出したお金で買うのだろう。

ただ、今年から勝手が違ってくるのだが。もうiPhoneを買えば安くなるという

売り方ができなくなっている。このままでいけば、秋のiPhoneの新モデル

発表で家の中で大暴れをする可能性もある。暗い未来だ。